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【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る

いちき串木野市の羽島から幕末の1865年、薩摩藩英国留学生として密航した19名の薩摩スチューデント。彼らはのちに、新しい文明をもたらし、さまざまな分野で日本の近代化に貢献しました。

いちき串木野市では、薩摩スチューデントの留学の旅と帰国後の人生についてご紹介し、彼らの功績を後世に伝えるため、2014年7月、薩摩藩英国留学生記念館を開館。今回は、潮風香る魅力満載いちき串木野市を訪ね歩きます。

〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜(日刊ちぇすと編集部)〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜


♯01 JR串木野駅
【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
いちき串木野市を巡るなら、まずはここからスタートしたい「JR串木野駅」。濱田酒造の「金山蔵」などで焼酎を飲みたい方は、電車で行けば運転の心配をせずにお酒を存分に楽しめます。わが、ちぇすと藩は、車で串木野駅に集合しました。3時間無料駐車場もあるので便利です。

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駅を出たところに、観光案内板が設置されていますので、ここでチェックして行くのも良いですね。さぁ、どこに行くか目星をつけたら、いざ出発!!!


♯02 薩摩藩英国留学生記念館
【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
まずはじめに訪れたのは、今回のちぇすと探訪メインの「薩摩藩英国留学生記念館」。いちき串木野市羽島では、薩摩藩英国留学生の留学の旅と帰国後の人生についてご紹介し、彼らの功績を後世に伝えるために、2014年7月、薩摩藩英国留学生記念館を開館しました。

【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
薩摩藩英国留学までのいきさつの発端となったのは、薩摩藩士が英国人を斬り殺してしまった「生麦事件」。この事件から、後の「薩英戦争」に発展することとなります。この薩英戦争をきっかけに、薩摩とイギリスとの間に親密な関係が築かれていくことなります。


NHKの連続テレビ小説「あさが来た」に登場する五代友厚が、とても人気があります。(ディーン・フジオカさんが演じた影響も大きいでしょうね)。この日も沢山のファンが薩摩藩英国留学生記念館に駆けつけていました。

五代友厚は、薩摩藩に対して今後の国づくりに対する上申書を提出した人物で、この上申書に海外留学生の派遣をはじめ、上海貿易、外国人技術者の雇用などの内容までもが含まれていました。この上申書が引き金となり、イギリス留学の方針が決定されたのです。

【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
こうして決定した薩摩スチューデントの一行は、1865年2月15日、苗代川(現在の日置市美山)に一泊し、翌日、市来湊から船に乗って羽島に渡りました。彼らは、グラバーが用立てた船に密航することになっていて、その船が長崎から羽島沖に迂回されることになっていました。

【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
船が来るまでの所要期間はなんと2カ月余り!彼らはその間に、海沿いの藤崎家と川口家に逗留しながら勉学に励み、渡航に備えました。そしていよいよ1865年4月16日、蒸気船「オースタライエン号」が羽島沖に現れ乗船することとなります。

【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
薩摩藩英国留学生記念館内は、留学生たちの船旅をイメージした空間になっています。デッキに向かう丸窓からは海が見えて、まるで海上にいるような錯覚になりました。留学生出発の瀬を真下に臨む機帆船デッキに出ると、潮風が気持ち良く今にも出航しそうです。

【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
機帆船と同じ仕様で製作した木製マストを立て、オースタライエン号の風情を楽しめます。夕陽を眺めながらワインや麦酒を楽しめるイブニング・バーやパーティーも開催できるようです。ここで、飲むワインは美味しいだろうなぁ〜〜〜。

【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
駐車場から記念館までは徒歩で5分ほどなのですが、ロンドンバスをイメージさせる赤いバスで無料で乗せてくれます。ありがたいです!

【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
薩摩藩英国留学生記念館を堪能した後は、記念館下の浜に降りて楽しむことができます。この日は、潮が引いていて子供達の遊び場になっていました。

【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
我ちぇすと藩は、シーグラス拾いに夢中!もう、お腹減ったから何か食べにいこうよぉ〜〜〜〜!と言っても聞く耳もたず。まぐろ食べたいよぉ!次!次!

♯03 海鮮まぐろ家 【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
シーグラス拾いに夢中な、ちぇすと藩を無理やり次の場所へ!ここは、串木野市漁協直営ならではの新鮮なまぐろを満喫できる「海鮮まぐろ家」。 お腹減ったのは私たちだけではありません。各地域から来たお客様が沢山並んでいました!この日は30分くらい待ちましたが、待ち時間の合間に、徒歩で行けるつき揚げ屋などに行くことも可能です!

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器からはみ出さんばかりにたっぷりとまぐろが盛り付けられ、味・クオリティ共に大満足できる逸品!マグロはえなわ漁業の根拠地串木野が誇る獲れたて「まぐろ丼」!

獲ったマグロは急速冷凍。新鮮さが勝負の遠洋マグロ漁業者が漁獲した安心安全なメバチマグロ、キハダマグロを使用しています。まぐろ丼の他にも、「魚煮つけ定食」「本浦刺身定食」などなど沢山あります。

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われら、ちぇすと藩大満足!ご飯は、酢飯か普通のご飯か選べます。ご飯に対して、まぐろの量が多くて美味しい〜〜〜!新鮮!!!ぺろりっといただきました。

♯04 浜崎蒲鉾店
【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
薩摩揚げといえば、本場串木野の薩摩揚げですよね〜。東シナ海に漁業を持つ港「串木野」は、古くから鹿児島県内でも薩摩揚げの本場として特に名が知られています。

ここ「浜崎蒲鉾店」の薩摩揚げは、串木野薩摩揚げの伝統である独特の製法で味と食感を守り続けていて、とっても美味しいです。

【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
先ほどの、「海鮮まぐろ家」の待ち時間に浜崎蒲鉾店に来ました!海鮮まぐろ家の道路向かいにお店があるので、待ち時間にいけば串木野での時間を有意義に使えますよ!定番の昔ながらの薩摩揚げをはじめ、ニンニクを練り込んだ「珍棒羅(ちんぼうら)」。

私は、「チーズ天」と「お魚ケーキ」を購入しました!「お魚ケーキ」は、エビ、イカ、チーズ、ネギが入ったちょっとセレブな蒲鉾です。1度食べたらやみつき!!だれやめにあう〜〜!さぁ、お腹いっぱいになった次はどこに向かおうかな?

♯05 モン・シェリー松下
【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
お腹がいっぱいだというのに、ちぇすと藩メンバーの一人がデザートを欲しがり、いざ洋菓子店に向かうこととなりました。さて、到着したのは「モン・シェリー松下」。

松下屋は和菓子屋として鹿児島県いちき串木野市にて1921年より開業。1982年からは洋菓子も取り入れ現在のモン・シェリー松下が誕生しました。現在では、川内店・串木野麗館・市来ガトー工房・伊集院店・アリーナ前店 5店舗で営業しています。店内に入るなり、目に飛び込む様々な洋菓子の数々!スウィーツは別腹なのよねぇ。

【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
©モン・シェリー松下
「昭和四年 ちりめんぬれせんべい」。厳選されたちりめんと特別な製法で創りだしたしっとりとしたやわらかさのせんべいを合わせた和風のせんべい。焼酎に合いそうなおせんべいです。

【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
©モン・シェリー松下
モン・シェリー松下の一番人気の”チョコレンガ”。ふわふわに焼き上げたチョコ生地に、甘さ控えめのアーモンド風味のバタークリームをサンド。表面にスイートチョコをかけ冷やし固めると、そとはパリパリ食感に!仕上げのココアパウダーが、本物のレンガブロックの雰囲気を醸し出します。

さて、お土産とプチガトーを持ち帰りし、次に向かう場所で食べましょうか!セブンイレブンのアイスコーヒーをお供にいざ次へ!

♯06 照島神社
【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
モン・シェリー松下で購入したプチガトーを持ってやってきたのは、冠岳に並ぶ串木野のパワースポットとしても有名な「照島神社」。照島は小さな島で、赤い太鼓橋も本殿に続く参道の階段も、情緒たっぷりでとてもいい雰囲気の神社。

【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
照島神社には伝説が多く、中でも有名なのが、「ある漁師が不漁の日に沖で不思議な形をした無人の小舟を見た途端、不思議なことにいきなり大漁になった。小舟はいつの間にか姿を消してしまったが、ある日再び夕日に反射して神々しいまでに輝く小舟が現れ、翌朝には照島に流れ着いていた」というもの。

【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
漁師たちはこの小舟を漁業の守り神として祀ることにしたそうです。お参りをした後、先ほど買ってきたプチガトーのSWEET TIME♪照島には、ベンチや芝生が沢山あるので、ピクニックで来ても良いかもしれませんね。

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パワーストーンと呼ばれている石がありますが、場所は探してみてくださいね。皆さんも一度触って、パワーを充電してみては?

【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
男池(オブチ)
日本神話に出てくるイザナギノミコトとイザナミノミコトの第三御子・夷の三廊の神は、三歳になっても足が立たないので葦の船で海にながされ薩摩の国、島平浦に流れついたそうな。近くの美しい小島に上陸されこの島を、照島と名付けました。

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女池(メブチ)
身体が回復するまで照島で釣りを楽しみ、釣りをしていた場所を男池(オブチ)、女池(メブチ)と称されご両親神を偲ばれていたそうです。

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寛政2年3月、島津家26代藩主斉宣公が市来に湯治の際、照島に遊びに来ました。素晴らしい景色を眺めながら、ふと足を止め男池の上の巨厳に目を注ぐと、その岩の形から、まさに足元の深い男池から這い上がった龍が、あごに龍の玉を抱いてうずくまっている姿を想像したのだそうです。

斉宣公はその場で侍医、川村宗胆を振り向かせ背後にあった巨岩に、「驪龍厳」と書かせたのが現在ものこっています。

【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
慶長3年12月朝鮮出兵の際、島津義弘が約70人の陶工を朝鮮から鹿児島につれてきた際、鹿児島に行く事を拒んだ43人の陶工たちはここ島平に上陸。当時はこの地(木原墓地の近く)で窯元を開き作業していましたが、良質な土が取れなくなり美山に作業場を移したそうです。

薩摩焼と聞くと美山と思われがちですが、元々は串木野が発祥地だったんですね!

照島神社から眺望できる照島海岸では、”串木野浜競馬”が行われ,地元の方はもちろん、たくさんの見物客で賑わうそうです。次は、浜競馬を観にきてみようかな〜〜!

【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
数々の言い伝えがある照島神社ですが、中でも人気の理由の一つ、それはズバリ猫!!照島神社には猫がいっぱい!神社の守り神だにゃ〜。何匹の守り猫に出会えるかな?私たちは、この日3匹の猫と出会えました*

♯07 照島 海の駅
【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
照島神社の鳥居近くに、串木野の海の幸がそろう「照島 海の駅」があります。物産館とマグロ料理が堪能できる”海の家食堂”もあり、休日には多くのお客さんが訪れ賑わっています。物産館に置いてあるお刺身は安い!魅力的な海産物が沢山ありました。

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©rasio de Go!
私たちはこの日、食堂には行けませんでしたが、ここも”まぐろの家”同様、人気店で30分程の待ちがあるようです。本物の味を食べられるのですから、30分くらいなんて平気で待ちますよね〜。今度は、ここでにぎり寿司食べて、浜競馬を楽しもうかしら〜〜♪

♯08 JAZZ 自家焙煎珈琲パラゴン
【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
照島神社をあとにした、ちぇすと藩一行は、今日のまとめを語るべく、ジャズ喫茶へ行くことに。ここは、以前から話には聞いていた場所「JAZZ 自家焙煎珈琲パラゴン」。2016年4月29日に開店40周年を迎えた老舗です。店構えは、いい感じに蔦が絡まり、とてもいい雰囲気です。

【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る
©いちき串木野総合観光サイト
店内に入ると、レコード、CD、本がズラリ。コーヒー豆の良い香りがします。ジャズが流れて大人の雰囲気ですね。「提供する品は全て責任あるものを!」と珈琲も自家焙煎、ケーキ9種類全て手作り、ピザも生地からソースまで自家製で提供。

「味を磨き、音を磨き、店を磨き、日常を磨き、充ちたりた和やかな時間を提供する」日常指針として、ご来店のお客様にくつろげる空間と時間を味わって頂けるよう努力を続けておられるようです。これが長年愛される秘訣なんでしょうね。

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私がオーダーしたのは、コーヒーとチーズケーキ。あ〜〜〜〜〜幸せ。パラゴンのコーヒーには必ず無糖の冷やした生クリームがついてきます。コーヒーに入れるもよし、このまま舐めるのもよし。私は、チーズケーキにも付けていただきました!美味しい。

いちき串木野の街探訪の締めには持ってこいの場所でした。

いちき串木野市には、まだまだ魅力的な場所が沢山あります!ご家族や仲間と一緒にドライブに出かけてみてはいかがでしょう?

【ちぇすと歴史探訪】薩摩スチューデント旅立ちの地、いちき串木野を巡る

日刊ちぇすと編集部:西溜 美和

霧島市溝辺町出身。本業グラフィクデザイナー。33歳の時、世界一周を経験し、故郷・鹿児島のあり方について深く考えるようになる。いかにミニマムに自然と共存して生きるか…を自問自答しながら、ライターとしても成長していきたい39歳。



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