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西郷さん&愛加那さんと歩く奄美大島所縁の地~「第2回西郷南洲翁上陸記念祭」
NHK大河ドラマ「西郷どん」が盛り上がっていますが、実は西郷さんは斉彬急逝後、奄美に潜居、遠島になった歴史があります。 なかでも、奄美大島龍郷町では約3年滞在し、島で家族も持ち西郷さん自身の人格形成にも大きくかかわったといわれる場所。1859年旧暦1月12日、龍郷町阿丹崎に上陸した西郷さん。
その上陸風景の再現から、西郷さんが居住した場所など、所縁の場所をめぐる「第2回西郷南洲翁上陸記念祭」(同実行委員会主催)が3月4日(日)に龍郷町で開催されました!
ただ所縁の地を歩くだけではなく、西郷さん&愛加那さんの実物モデルといっしょに巡ることができたのが一味違うところ。
約160年前にこの地で本当に生きた人々、見られた風景に思いを馳せるイベントとなりました!
チェストブログの姉妹サイト「奄美群島情報サイトしーまブログ」より転載してお届けします。
(写真・文 しーま編集部 麓 卑弥呼)

西郷さんが上陸した「西郷松」スポットに集合。

昨日の雨が嘘のように最高の上天気です。

ここは、上陸した西郷さんが乗っていた船を、琉球松に綱で結び付けた場所。
「西郷松」と呼ばれた大きな松は、残念ながら数年前に枯れてしまい、今は残っていません。

続々と人が集まるなか、目の前の海へ。
西郷さんが上陸した当時は、集落民みなでお出迎えしたと言われています(はっきりした史実はありませんが、のちに妻となる愛加那もいたかもしれませんね)。

来ました!


凛々しい姿…
ようこそ、奄美大島、龍郷へ。


こうして無事上陸を果たした西郷さん。
この日は、西郷さんと愛加那さんの子供である菊次郎さんと菊草さんのご子孫(ひ孫)も参加。みんなで拍手喝采、西郷さん上陸を見守りました。
さあ、この地からスタートです!
|2年8か月を家族とともに過ごした西郷さん最長滞在スポット
西郷さんは、龍郷に上陸したのち、3回住む場所を変えています。
1回目はこちら。


ここには2か月だけ住んでいたとか。
現在では石垣だけが残っています。
その後、移り住んだのが小浜の家。


ここではもっとも長い、2年8か月を過ごしました。
当時の石垣がまだ残っています。

この広い敷地で、西郷さんは愛加那さんとの新婚生活を送りました。
結婚してしばらくして菊次郎も生まれ、家族団らん、穏やかな日々を過ごしたと言います。


どんな二人だったのでしょう…。
この自然と穏やかな空気のなかで、きっと仲睦まじく過ごしたのではないかなあと想像が膨らみます。
こののち、愛加那のために建てた家が、現在の「南洲流謫(るたく)跡」(龍郷集落)です。
しかしその家で過ごしたのはわずか数か月。西郷さんは再び鹿児島へ戻ることとなったからです。
|愛加那さんと過ごした密度の濃い時間
西郷さん&愛加那さんを加えて、所縁の地を巡ります。

龍郷町に残るのは、屋敷跡だけではありません。
西郷さんが、愛加那のために作ったという井戸が残っています。


畑の裏手に作ったというこの井戸。
いずれ自分がいなくなってしまう、この島での生活に不自由がないようにという、西郷さんの愛加那さんへの気持ちに思いをはせました。
2人が過ごした、約3年という本当に短い期間。
でもだからこそ、密度の濃い、思いの強い日々を過ごしたといえるのかもしれません。

大河ドラマの奄美編が楽しみです。
興味のある方は、ぜひ所縁の地を巡ってみてくださいね。